BABYMETALの謎を解く

妄想で突っ走ってます!(◎_◎;

BABYMETALとはなにか──私論、アイドルとヘビーメタルの融合がもたらすもの

以下は、去年の暮れぐらいに、はてなの非公開スペースに書いたもの。

一気に書いたので少し言いまわしのおかしいところがあるかも知れませんが、文脈で読んでいただければ幸いです。

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BABYMETALとはなにか──私論、アイドルとヘビーメタルの融合がもたらすもの

すでにご存知の方のほうが多いかも知れないが、先に簡単に紹介する。 

BABYMETALとは、平均年齢15才程の3人の女の子を集めて企画された、アイドルユニットで、通常のアイドルとは異なり、ベースとなる音楽がPOPではなく、ロックのヘビーメタルをメインにした楽曲で活動しているグループ。ことにyoutubeでプロモーションビデオが公開されると、その絶妙なパフォーマンス・歌唱力と楽曲自体の構成・演奏技術・水準の高さ、それらが融合したアイドルとヘビメタとの不可思議ともいうべき、新たな音楽性が海外で大きな反響を呼んでいる。

サテ、このBABYMETALに関していくつか論点がネット上の俎上に上がっている※1が、それは別にして、ここではその音楽性について述べたい。

通常、ヘビーメタルというとロックの中でもノイズィーな部類に入る。
歪んだギターの音。たたみかけるドラム。絶叫(シャウト)するボーカル。

しかし、これらはもともとロックが持つ音楽性の本質だ。

というのも、若者の持つ成長期特有の持て余したエネルギーや、大人になる過程で知る社会の不条理や不合理に対する鬱屈した感情を、ギターに、ビートに、詩に託して表現したものがロックだからだ。

ロックはsoulやR&Bから発展したものであるが、本質的に〝魂(soul)〟を表現するそれらとは異なる。

だから、ロックはいつの時代でも、攻撃的でネガティヴで反社会的であり、同時にそれら若者の抑圧された感情やエネルギーの解消源となってきた。だからこそロックは、いつの時代でも〝騒がしく〟〝ノイズィーで〟〝ウルサイ〟のである。(実は私も個人的には昔からヘビメタはウルサイのであまり好きじゃなかったw)

翻って、ポップは、そういうものとはまったく逆の本質をもっている。

それは愛や慰め※2、安心といった〝心地好さ〟という感情を満足させるものである。だから、ポップはいつの時代でも音楽の主流であり続ける。

しかし、このBABYMETALは、この両者を見事なまでに〝くっつけて〟しまった。

この反響は特にロックに馴染んでいる人たち、ことにメタラーと呼ばれるヘビメタ人種に驚愕を与えた。現在でもさまざまなコメントを見ると、言葉ではどうにも言い表せないらしい。とにかく「いいものはいい」という結論になっている。

これはなかなかロックに馴染んでいない方はわからないかも知れないが、通常感じられるものとは異なり、BABYMETALの曲を聴いていると、とにかく「楽しくなる」のである。

これを私なりに分析してみた。

思うに、通常のロック音楽だと、内的な(抑圧された)感情・衝動が、ギターなどのノイズと同調することによって解消される(ようするにスッキリする)のだと考えるが、そのためどうしても聴いている(=のっている)最中は、「攻撃的・ネガティヴ」に心のチャンネルが合わせられてるということになる。

したがって、どうしても「暗い・暴力的」というイメージが付きまとう。

しかし、このBABYMETALのポップなメロディーと歌声・可愛い姿形とダンスの振り付けが、心の「楽しさ」に直結し、ヘビメタのネガティヴな心の部分と完全に入れ替わってしまうという現象が起きていると思われる。

もちろん、同時に卓越したギター演奏やドラムビートはそれらを損なうことなく、逆にドラマチックに完全に維持されており、ロックファンが求めるロック本来の躍動するエネルギーが完璧に表現されている。

おそらくこの完璧なるミスマッチが、心と体に理解を超えたものとして感じられ「どう表現したらよいかわからない」という状態になっているのだと考える。

BABYMETALは「アイドルとヘビメタを融合させた新しいジャンル」で、オンリーワンを目指すことを宣言しているが、まさにその通り、近年まれにみる(最近ではPUNK/NewWaveムーブメント)ロック史上の革新的な出来事のひとつだと思う。

むろん、来年以降、どのような新曲・アルバムを出せるかによるが、海外の評論家などのコメントで、「これは日本でなければできなかった音楽」だと言われているように、もし、日本発(初)の音楽で、人々の心を「楽しさ、喜び」にシフトできるならば、日本人として誇らしいことであり(政府のkawaii戦略にも適う)是非とも今後の活動に期待したい。

※ただ、あまりにもBABYMETALの楽曲がレベルが高すぎるため、追随するグループは大変だが。あと、グラミー賞のヘビメタ部門の対象に充分になると思うんだけどなぁ。

※1:主に海外で批判に上がるのが、
①つくられたもの・ギミックだという批判。つまりビジネスモデルであって本物のミュージシャンではないのではないか、ということ。
②低俗じゃないかという批判。つまり、いい大人が子供の女の子の歌で盛り上がるのはただのロリコンじゃないのか、という批判。 

※2:悲恋や苦悩なども、それを聴くことによってカタルシスが得られる。その意味からすれば、演歌やsoulもポップに分類されるといってよいかと思う。

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